Gramenon
グラムノン
Poignée du Raisins
ポワニェ ドゥ レザン 2024
A7(リヨンとマルセイユを結ぶ高速道路)をボレンヌの町で下り、そこから約1時間、田舎道を右へ左へと走ったところに
モンブリゾン・シュル・レはある。市道から敷地への間道に入ると、自然にできた緑のトンネルがあり、そこを抜け出ると
一面にブドウ畑が広がる…。何だか映画のワンシーンのようだ。
ドメーヌ グラムノンは1978年、フィリップ・ローランとミシェル・オーヴェリ・ローラン夫妻が12haの畑から
ワイン造りを始めたことに端を発する。1999年、最愛のフィリップが不慮の事故で他界してからは、ミシェルが
夫の意志を引き継ぎ、彼女らしさをワインに加えながら第一線で走り続けてきた。
「グラムノン」の名前は、ワイン愛好家の中ではとても有名である。
僕自身も渡仏前に働いていたお店のハウスワイン的に使われていたのが、グラムノンだったこともあり、
一時は毎日飲んでいた時期もあった。カーヴを初めて訪ね、ミシェルと対面した時は、感極まり涙したことを覚えている。
そして2022年、ミシェルは40年以上の醸造家人生を終え引退。現在はその息子、マキシム=フランソワ・ローランが
ドメーヌの運営を完全に引き継いだ。
昨年7月に訪問した際、マキシムと初めてゆっくりと話す機会を得た。ワイン造りへの姿勢、土地への敬意、
気候変動という現代の課題に真摯に向き合う姿勢に、深く共感を覚える、とてもいい出会いになった。
現在は30ha以上の畑を所有し、デメター認証(バイオダイナミック農法) を2010年以降取得。
夏は酷暑と乾燥、冬はミストラルと呼ばれる強く冷たい北風が吹き荒れ、−10℃以下になることも多い
この地の気候を逆手に取り、化学肥料・農薬は一切使用しない。2016年には醸造設備を改築し、
かつての木製発酵槽を廃止してセメントタンクへ刷新。衛生管理をより厳密にしながらも、
自然酵母発酵・無清澄・無濾過というスタイルは創業以来変わらない。
オリーブや果樹の植樹など、畑の環境整備にも積極的に取り組み、次世代のグラムノンを着実に歩み始めている。
Poignée du Raisins
ポワニェ ドゥ レザン 2024
「ポワニエ ドゥ レザン」とは、フランス語で**「ひと握りのブドウ」**。その名の通り、
ブドウそのものの生命力がそのままグラスの中に詰まっている。
色調はカジュアルながらも鮮やかな濃いルビー色。香りはキャンディーチェリー、フレッシュなラズベリーやプラム、
そこにワイルドフラワーやほのかなスパイスがアクセントを添える。口に含むと、まるでブドウをぎゅっと搾ったような、
フレッシュで溢れる果実感が広がる。タンニンはすでに丸みを帯び、力強さの中に優しさも共存する。
2024年ヴィンテージは果実の成熟度が高く、前作よりもふくよかな印象だ。
基本的にはフレッシュさを楽しみたい若飲みスタイルだが、5年程度の熟成を経ると果実とタンニンがより一体感を増し、
また違った表情を見せてくれる。
飲み頃温度: 12〜15℃前後から飲み始め、その後は室温でゆっくりキープ。 グラス: ブルゴーニュ型が◎
生ハム・サラミ・お肉のテリーヌなどのシャルキュトリー系はもちろん、麻婆豆腐、スパイスカレー、
豚や牛肉の赤ワイン煮込みとも相性抜群。バーベキューで炭火焼きした豚のリブにもぴったりはまる。
肩肘張らずに、気の合う仲間とグラスを傾けたい1本。

